魅惑への助走
「俺は今、社長室に一人だからノープロブレム。回りに誰もいないし。明美ちゃんもそっちはオフィス内有線放送流れてるようだし、こっちの声までは社長さんとかに聞こえないよね」
「……」
「とりあえずは保険の件だけど、友達の予定聞いて、都合いい日をいくつかリストアップしておくから。その中から明美ちゃんの空いている日を選んで」
「保険は、よろしくお願いします」
「一々職場に電話するのもなんだし、メールで済ませることはメールするから。さっき渡したパンフレットの最後のページに、俺の電話番号が書いてある。そこにショートメールで返信するなりして、明美ちゃんの携帯電話の番号も教えて」
「はい……」
毎回SWEET LOVEに電話されても、職場内で騒ぎになりかねないので、電話番号を教えることは了承した。
「で、保険のことはまた後日として。その前に一度、二人きりで会わない?」
「えっ」
「保険の件、事前に打ち合わせもしておきたいし。……この前は周りが騒がしくて、二人きりでじっくり話できなかったから」
「……」
「とりあえずは保険の件だけど、友達の予定聞いて、都合いい日をいくつかリストアップしておくから。その中から明美ちゃんの空いている日を選んで」
「保険は、よろしくお願いします」
「一々職場に電話するのもなんだし、メールで済ませることはメールするから。さっき渡したパンフレットの最後のページに、俺の電話番号が書いてある。そこにショートメールで返信するなりして、明美ちゃんの携帯電話の番号も教えて」
「はい……」
毎回SWEET LOVEに電話されても、職場内で騒ぎになりかねないので、電話番号を教えることは了承した。
「で、保険のことはまた後日として。その前に一度、二人きりで会わない?」
「えっ」
「保険の件、事前に打ち合わせもしておきたいし。……この前は周りが騒がしくて、二人きりでじっくり話できなかったから」