手のひら王子様
空から現れたのは……
家の事情で暮らしていた片田舎から飛び出して、



我が儘も駄々もこねまくって、



始めた一人暮らし。


自分だけの空間と、


自分だけの時間。




無限大に広がる自由と、



やらざるを得ない家事炊事……。



友達は羨ましがるけど……、



正直面倒くさいことのが多い。



高校卒業までは居れば良かったかなぁ……なんて思うこともある。



自宅から片道二時間の高校。



頑張って一年半は通ったけど……、



青春真っ盛りのこの時期に毎日四時間を無駄にしてるなんて……耐えられなかった。



買い物袋片手に、通い慣れた通学路を歩いてたわたしの頭に……、



「イタッ!!」

「グェッ!!」



思いっ切り何かが直撃……。



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