手のひら王子様
連休に行きたいところがある。
それがどこなのかいくら聞いてもニヤニヤした顔で秘密の一点張り。
その癖に、
「桜菜を絶対連れて行きたいねん!」
ピカピカの笑顔を浮かべた椋太朗にちょっとイラッとする。
だったら秘密なんてまどろっこしいことせずに言えばいいのに……。
なんて拗ね気味だった気持ちは、手を引かれてやってきた場所を見たら一瞬で吹っ飛んだ。
椋太朗が椿雪さんと暮らしてる支倉邸別宅より更に大きなお家。
大理石の表札に彫り込まれた名前を見て呆然とした。
まさかここは……。
「俺の実家」
「実家!?」
ニッと歯を見せて満面の笑みでサムズアップ。
……その親指がわたしを唖然とさせてるとも知らずに。
それがどこなのかいくら聞いてもニヤニヤした顔で秘密の一点張り。
その癖に、
「桜菜を絶対連れて行きたいねん!」
ピカピカの笑顔を浮かべた椋太朗にちょっとイラッとする。
だったら秘密なんてまどろっこしいことせずに言えばいいのに……。
なんて拗ね気味だった気持ちは、手を引かれてやってきた場所を見たら一瞬で吹っ飛んだ。
椋太朗が椿雪さんと暮らしてる支倉邸別宅より更に大きなお家。
大理石の表札に彫り込まれた名前を見て呆然とした。
まさかここは……。
「俺の実家」
「実家!?」
ニッと歯を見せて満面の笑みでサムズアップ。
……その親指がわたしを唖然とさせてるとも知らずに。