ねぇねぇ、聞いて。
しばらくして、律希が戻ってきた。


「はい、これ。これなら食べられる?」


持ってきてくれたのは小さくカットされたフルーツ。


パイナップルやミカン、キウイやレモンが入っていた。


「これ、どうしたの?」


「実はお父さんが買ってきたんだよ。昨日。お土産だったんだけど、あんまり多いから仁華迎えに来るついでに御裾分けしようと思って。」


「そっか。・・・・・うん。食べる。」


私は起き上がって座ろうとしたけど、身体を起こした瞬間目眩が襲った。


「仁華っ!」


倒れそうになった身体を律希が支えてくれた。


「ごめっ、ゴホッ・・・・。ありがと。」


「本当に無理はしなくていいからね?」


「うん。・・・・・・律希。」


「ん?」


「ちょっとでいいから、・・・・・支えてくれない?自分だけじゃふらふらしてくるから。」


そう言うと律希は私のベッドの上に座った。


「俺におかかってていいよ。」


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