ねぇねぇ、聞いて。
そう言って肩を貸してくれた。


さっきより楽。


私は律希から皿を受け取ってフルーツを食べる。


甘くて、冷たくて美味しい。


「・・・・うん。美味しい。」


「そっか。良かった。・・・・はぁー。マジでさ、急に倒れた時はびっくりしたよ。本当に急に倒れるとかやめてね?俺の心臓止まりそうだから。」


「うん。ごめん。・・・・・それより、私こそごめん。今日、どっかに連れてってくれるんだったんでしょ?」


「そんなの、いつでも行けるよ。」


「えっ?」


「まだ、夏は終わってないよ。」


そっ・・・・・・か。


そう、だよね。


「うん。そうだね。・・・・ゴホッ。うぅー。治ったらすぐに行くー。」


「うん。あっ、フルーツ食べた?じゃあ、この薬飲んで。俺これ置いてくるから。」


「うん。ありがと。」


私は律希から渡された薬を飲んでまた横になった。


さっきより怠くないかも。


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