ねぇねぇ、聞いて。
いや、逆に気になるわ。


どういうことだ?


お父さんは俺に何が言いたいわけ?


俺が仁華が好き?


あーもう!


わけわかんねぇ!!


すると、玄関からまた人の声がした。


俺が行くとそこには近所のおじいちゃんが立っていた。


「おー!律希君久しぶりだねー。」


「お久しぶりです。えっと、なんか用ですか?」


「あぁ、そうだった。これ、回覧板ね。」


「あっ、ありがとうございます。」


受け取るとおじいちゃんはポケットから一枚の紙を取り出した。


「それ、何ですか?」


「実は、そこの海でマリンスポーツというのが始まるらしいんだよ。私はよく分かんないのだけど、楽しいんじゃないかい?小学生はみんなはしゃいでおったよ。」


紙を見ると、そこにはサーフィンやヨット、いわゆる流行りのマリンスポーツが期間限定で近くの海で行われるというものだった。


「あの、例の女の子と言ってきたらどうだい?」


「え?仁華!?なんで知ってるの?」


「あははは。田舎のネットワークを甘く見てるだろー。みーんな知ってるよ。」


< 110 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop