ねぇねぇ、聞いて。
「今回はいいけど、勝手に染めるなんて・・・。次からはちゃんと言いなさい。分かったかい?」


私はまた頷く。


なんとなく注意されたけど、私は別に後悔してない。


変わりたかった。


それだけ。


人なんて、信用出来ない。


お父さんとお母さんも、結局のところ、信じられない。


なんとなく、だけど。


信じられない。


信頼出来ない。


いつの間にかそうなってしまった。


私はその夜、明日の行く準備をして布団に入った。


どうなるのか、分からない。


それに、おばあちゃんに会ったのだって結構昔。


小学生以来かもしれない。


とりあえず、明日の午前中だけ頑張ればいいんだ。






翌日。


私は鏡の前に立つ。


そこにはいつもと違う私。


染めたら怒られるかなって思ったけど、以外に私達の学校って厳しくなくて、あの女だって私より茶色だし。



多分、大丈夫。


それにいじめられてる人に話しかける人なんて誰もいないし。


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