ねぇねぇ、聞いて。
案外、見た目って大事なのかもね?


ホームルームが終わって私は教室を出ようとすると、私が前に助けた女の子が私のところへ来た。


そして、


「髪・・・・・・それ私のせい?」


小さな声で言った。


私はノートを取り出して、違う。私と喋ったら、いじめられるよ?それだけ書いて見せた。


女の子はハッとしたように私から1歩下がった。


そして何も言わずに私は歩いた。


他に何がいえば良かったかしら?


でも、事実だし。


別にいいわよね?


私は学校から出て、まっすぐ家に帰る。


玄関を開けて、リビングに行くとお母さんが電話していた。


「あっ、分かった。ありがとう。うん。じゃあね。」


そう言って電話を切る。


「今ね、おばあちゃんから電話があって、新幹線に乗ったら教えてって。着替えて、駅に行こっか。」


私は頷いて、自分の部屋に向かう。


制服をハンガーにかけて、お気に入りの白のワンピースに着替える。


「仁華ー?行くよー?」


私はキャリーバッグを持って、小さなショルダーバッグを肩にかける。


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