ねぇねぇ、聞いて。
お父さんはパソコンから目を離して俺を見る。


「それは、仁華ちゃんのことか?」


「え?なんで?」


「いや、・・・・・・なんでもない。でも、それはお前が決めることじゃないのは確かだ。」



俺が決めることじゃない?


「なんで?友達なら助けてあげるべきなんじゃないの?」


「友達だからといって、何でもしてやるってわけじゃない。時には、自分で決断させることも友達として大事なことだ。」



友達として大事なこと。


「いいか?それは友達の特権だぞ?そうやって、決断を自分でするようにさり気なく促すのも友達として助けるってことだ。」


お父さんがはっきりいいきった。


今回は・・・・・お父さんが言ってることも一理ある。


「じゃあ、俺は自分で決断しろって言えばいいの?」



「まぁ、それが一般論だな。でも、相手が仁華ちゃんの場合は別だ。」


今日は全くお父さんが考えていることがみえてこない。


「なんで、仁華なら違うの?」


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