ねぇねぇ、聞いて。
「あれ?まだいたよ、あいつ。」


「もういなくなったかと思ったわー。波に流されるとかしたと思ったのになー。」



「ねぇ、髪の色変わってない?」


「結構しぶとくない?」


私こんなこと毎日言われてたのか。


でも、なんか今は全然怖くない。


小学生の会話みたいになんの迫力もない。


私は気にせず教室に入る。


そして、


あの女。


「アンタまだ生きてたの?・・・・・・どこまでもしぶといわね。また、いじめられに来るなんてどういう趣味してる理由?」


私が助けてあげた女の子がその女の後ろに立っている。


「あっ、そうだ!喋られないんだっけ?そーだ、そーだ!!ごめんねー。私らが話せなくしちゃってー。」


そう言って笑う女。


その時ちょうど担任が入ってきた。


担任が来たからって助かったとは思わない。


見て見ぬ振りするだけだから。


「席に座れよー。」


私は気にせず教壇の上に立った。


「おい、どうした?」


担任の声を無視して、私は話した。


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