ねぇねぇ、聞いて。
しばらく歩いて行くと、だんだん海の臭いがしてきた。


暑さで負けそうになってきた。


私は1度休もうと日陰を探す。


するとちょっと行った先に大きな木があるのが見えた。


あそこで休もう。


私が木に近づくと、どこからか声が聞こえた。


声というより、叫び声?


「うわぁーーーーーーーーー!!」


えぇーーーーーーー!?


ドスーーーーーンッ


嘘、でしょ?


木から人が落ちてきた。


しかも、金色の人。


「痛ったーーーっ!!うぉーーー、マジで降りると思わなかったわーーー。」


1人頭を抱えてその場に蹲る男の子。


私は近寄って心配そうに見る。


すると私に気づいたのか、パッとこっちを向いた。


「うぇーーーー!?女の子!?この街に!?マジかーーー!」


なんなんだろうこの人。


勝手に話して、勝手に騒いで。


私が歩き出そうとすると腕を掴まれた。


私は怖くなって思いっきり腕を振り払った。

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