ねぇねぇ、聞いて。
どっちにしろちゃんと学校行ってないのは確かだけど。


話しているとだんだん波の音が聞こえる。


私は嬉しくなって律希を置いて走り出した。


「ちょっ!急に走るの!?」


慌てて律希が走ってくる。


長い木のトンネルを抜けると、綺麗な青が広がった。


うわぁーーーーーーーーー!!


テレビで見るより迫力が凄い。


波の音が聞こえてきて、海の匂いがする。


「どう?綺麗だろ?」


私は思いっきり頷いた。


すると律希は笑って、


「じゃあちょっとここで待ってて。いいもん見せてあげるから。」


そう言って砂浜に降りていく律希。


私も後をついて砂浜に降りる。


足にまとわりつく砂の感触。


砂を踏んだり触ったりして律希を待っていると、水着を着た律希がサーフボードを持ってきた。


私は驚いて目が見開く。


「驚いた?俺、サーフィンするんだよ。今日いい波きてるし、見てみる?」


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