ねぇねぇ、聞いて。
「どうだった?」


私はノートに書いていた言葉を見せた。


凄い!初めて見た!!波の間を通っていくやつ、めっちゃ凄かった!!


それを見た律希は笑っていた。


「ありがとう!そう言って貰えると嬉しい。仁華にも教えてやろうか?」


え?


私も、乗れるのかな?


「大丈夫だよ。俺が教えてやるから。ってそれよりも、まずはこの街を全部見てからにすっか。ここも綺麗だけど、もっと景色良いところあるぞ!」


そう言うと砂浜に置いていたスマホを取り出して私に差し出した。


「連絡先。交換してもいい?」


私は慌てて自分のスマホを取り出した。


そして、アドレスに入った律希の名前。


やっぱりそこには苗字は無かったけど。


「よし、じゃあどっか飯でも食いに行くかー!!」


立ち上がった律希の手をちょんちょんと突っつく。


「ん?」


私はノートに書いた。


私達、友達なの?


すると律希はちょっと不思議そうな顔をして、



「俺は、そうだと思ってたけど。仁華は違うの?」



友達。


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