ねぇねぇ、聞いて。
ずっと、思っていた。


なんで、人を助けたら私がいじめられるの?


私がしたことは間違いだったの?


でも、今、


律希が離れていかないって言ってくれて、なんか、自信がついた。


悩んでいたことがちょっとだけ軽くなった気がした。


「ちょっ、仁華!?なんで!?なんで泣くの!?」


オロオロしている律希がおかしくて笑ってしまった。


声は出ないけど、私、今普通に笑ってる。


私は周りを見渡して、小さな丘を見つけてそこに向かう。


そして、日陰に座るとノートを律希に見せながら書き出す。


私の、話してもいい?


律希は頷いた。


私ね、学校でいじめられてたの。今もね。それで、環境を変えた方がいいんじゃないかってここに来たんだ。
私が、いじめられるようになったのは、いじめられてる人を助けたから。それで、目をつけられたの。


「えっ?・・・・・・・・・そんなのって。」


律希が悲しそうな顔をした。


でも、私は気にせずに書き続ける。


それでね、私、・・・・・・髪を切られたの。普通のハサミで、突然。私にとって髪は何より大事だったの。長い黒髪ロングが私の唯一の自慢だった。

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