ねぇねぇ、聞いて。
そっか。じゃあとりあえず解いて、分かんなかったら教えるっていう感じでいい?



「うん。いいよ。あっ!仁華も分かんないところあったら言えよー。俺一応理系だから。」


うっそ!
私は文系だよ!!


「あー、確かに。仁華は文系っぽいよな。まぁ、とりあえずやるか!」



まさかの律希が理系なんて思わなかった。


でも、宿題を始めてから思ったけど、意外と真剣にやるんだよなー。


もうなんか、お手上げー!って感じを想像してたんだけど。


宿題を解く律希は真剣そのもの。


私には、わざと分かんない人を演じてるようにしか見えない。


そんなことを思いながら自分の宿題も片付けていく。


でも、やっぱり理系科目は苦手だ。


私はちょんちょんと律希の手をつつく。


「ん?どうした?」


私は分からない問題をシャープペンでちょんちょんとすると律希は分かったようにして頷いた。


「これねー。これは、こっちのページの公式使って解けば大丈夫。後、最後に計算ミスんないで。」

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