ねぇねぇ、聞いて。
改めておばあちゃんが頼もしく見えた。


私もおばあちゃんみたいに強く、凛とした人になりたいな。


私がそんなこと考えているうちに私の髪は綺麗に結わっていた。


サイドの髪を編み込みにして、黄色の花の髪飾りを付けてくれた。


紺色の浴衣にはひまわりの柄がかかっていたからそれと合わせてくれたのかなって思った。


「じゃあ次は浴衣ね。こっちにいらっしゃっい。」


おばあちゃんのあとを付いていくと、奥の部屋に案内された。


「この部屋はね、おじいちゃんが使っていたのよ。今は私が使っているけどね。」


壁にはサーフボードの模型や、海の写真や絵がたくさん飾ってある。


確かにおじいちゃんっぽい、のかな。


「多分、おじいちゃんが仁華と会ったのは小学校の時だったかな。あんまり覚えてないと思うけどね、おじいちゃんは子供が好きだったのよ。いつか、仁華にもサーフィン教えたいって言ってたわ。」


懐かしそうに話すおばあちゃん。


私は棚の上に置いてあったネックレスに目がいった。


シルバーのサーフボードが付いていて可愛い。


「そのネックレスはね、おじいちゃんが仁華にあげようとしてたのよ。」

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