ねぇねぇ、聞いて。
「メイクは自分でするのよ。後、そこにある扇子持っていきな。暑いから。」


おばあちゃんが後片付けをしながら言った。


やっぱりしたほうがいいよね。


私は自分のメイクポーチを持ってきてリビングに戻ってメイクした。


派手になりすぎす、ナチュラルに。


メイクを終えるともう3時になっていた。


あれからもう2時間経ったのか。


私は時間まで何をしようかと思っていると突然スマホが鳴った。


誰だろうと見てみると、お母さんからだった。


[仁華、久しぶりね。おばあちゃんから仁華のことは聞いています。残りの夏休みを楽しんでね。]


そこで私は大事なことを忘れていた。


ずっとこのままいるつもりだったけど、夏が終わったら私は帰らなきゃいけないんだ。


また、あの場所に。


楽しくて忘れてた。


でも、戻らなきゃいけないんだ。


帰りたくない。


そんな思いが私の中で出てきた。


私はお母さんに返信すると、外のテラスに出た。


このテラスにはおばあちゃんが育てたたくさんの花が咲いている。


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