ねぇねぇ、聞いて。
とりあえず、行きたかった学校だから通ってはいたが、毎日毎日あいつの言ったことが頭に浮かんで、こんな毎日にうんざりしていた。


もう少しで夏休みだから俺はサーフィンして過ごそうと思っていた。


その日も、サーフィンしようとしていた。


でも行く途中にカブトムシを見つけて、俺はそれを取ろうと木に登っていた。


小さい頃から生き物に興味があったから、昆虫を見ると絶対捕まえたくなる。


そしてカブトムシを捕まえて、観察した後また木に戻した。


そのまま降りるのも面倒くさくて木に登ったまま海を見ていた。


やっぱり行こうかな。


そう思った瞬間、足を踏み外して真っ逆さま。


それが、仁華との出会い。


第一印象、光ってる。


肩まである髪が光に当たって光っていたから。


女の子は警戒心丸出しだったけど、心配してくれるようだった。


この辺りに女の子なんてそうそういないし、誰かの孫かと思った。

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