ねぇねぇ、聞いて。
私は頷く。


律希は目の前のひまわり畑を見ながら話し出した。


「俺のお父さんは、下村直己。テレビとかによく出てる教授。そして、・・・・・・息子が俺。下村、律希。ネットで見たでしょ?あいつが言ってたこと。」



私は頷く。


「見た通りだよ。あいつは、俺を自分と同じ道に進めようとしている。俺は、そんなの絶対やだ。誰が同じ道を歩くもんか。金、金しか見えてないやつに俺はなりたくない。」


私はよく分からなくて首を傾げる。


「あははは!ごめん。全然分かんなかったね。・・・・・・つまり、お父さんは俺に自分と同じように教授になって欲しいって言ってるわけ。その理由は、金のため。有名になればメディアに取り上げられてお金が貰える。ましてや、息子も有名になったって言えばますますメディアは注目してテレビに出るようになる。・・・・・・・あいつはそれで、金を得ようとしてる。」


つまり、律希のお父さんは律希をテレビに出すことで自分もテレビに出るようになる。


それでお金を稼ごうとしている。


ってことかな?


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