ねぇねぇ、聞いて。
「い、ま、・・・・・・話せた?」



「そ・・・・・みたい。」


「おめでとうーーーーーー!!仁華ーーー!!良かったな!!」


私はまだ混乱していて、ふわふわした状態。


「・・・・話せてる、よね?」


「・・・・・・・・・うん。話せてるよ。初めて聞いた・・・・・・・・仁華の声。」


私は安心と嬉しさで涙が溢れる。


声、出た。


出た。


出た!!


「声、出たーーーーー!!」


私が騒ぐと律希は笑って喜んでくれた。


私は思わず律希に抱きついた。


「っ、ありがと。律希っ。ありがとう。」


「ううん。仁華が、自分で何かを超えたからでしょ?俺はなんにもしてないよ。」


そう言って、頭をぽんぽんと撫でてくれる律希。


・・・・・・・なんか、忘れてない?


あれ?


・・・・・・・・あっ!


そうだよ!!


「それよりも!!律希!!私、怒ってるんだからね!!」


声を出すことに慣れてきたのか、徐々に声が途切れなくなった。


「えっ!?急に戻るの!?」


「当たり前!!ねぇ、律希。私は、ちゃんとお父さんと話すべきだと思う。だって、律希だって悔しいでしょ?・・・・・自分の人生、自分で歩きたいでしょ?」

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