ねぇねぇ、聞いて。
「そんなの、・・・・・・・当たり前じゃん。あいつが選んだ道なんて進みたくないよ。でも、・・・・・・・・俺の話を聞いてくれるような人じゃないよ。」



「1回でも、ちゃんと話したの?どうせ、とか、意味無いとか思って、そういう話一回もしてないくせに!!・・・・・・・律希はもっとかっこいいと思った。」



「はぁ!?何それ!?」


「俺が仁華の声が出るようにしてやるって言ってくれた時、私本当に嬉しかったんだよ!それなのに、律希は自分の事になると全くだめ!!ちょーーーーー、かっこ悪い!!律希、今度は私が律希を助ける番だよ!!」


「えっ、あっ、えっ!?何すんの!?」


「今日、お父さんいるの?」


「えっ、いるけど・・・・・・・・まさか!」


「えぇ、そのまさかよ!!早く家に案内して!!」


私は律希の腕を引っ張って歩く。


「はぁ!?ちょっ、待てって!!」


律希が私の腕を引く。


「何よ!!どうせ、律希はお父さんに言う覚悟がないんでしょ?なら、私が言ってやるわよ!」


「そうじゃない!そうじゃなくて、・・・・俺がちゃんと言うから。自分で、言うから。だから、・・・・・・仁華は見ててよ。見ててくれるだけで、俺頑張れる気がするから。それで、いい?」


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