ねぇねぇ、聞いて。
私は深くはぁーーーーと息を吐いた。


「うん。・・・・・・頑張れ、律希。」



「うん。ありがと、仁華。」


「お礼は後々!!すぐに行くよ!!」


私達は急いで律希の家に向かう。


律希はなんとなく不安そうだけど、大丈夫かな?


そして、歩いて10分くらいで律希の家に着いた。


立派な門構えに、綺麗な庭園。


純日本って感じ。


「行くよ。大丈夫?」


「うん。大丈夫。・・・・・・行こう。」


先に律希が家の中に入る。


私、スウェットなんだけど、まぁ、いっか。


律希がリビングに入る。


私も続いて中に入る。


あっ、いた。


律希のお父さんは椅子に座って新聞を読んでいた。


すると、こっちを向いて目が合った。


「・・・・・朝早くどこをほっつき歩いているかと思ったら女の子か。随分遊んでるようだな。」


「仁華にそんな言い方しないでくれる?」


二人の間にピリピリした空気が流れる。


私は後ろから律希の裾を引っ張る。


< 88 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop