ねぇねぇ、聞いて。
律希は分かったとでも言うように頷いた。


「あの、・・・・・・・話があるんだけど。」


律希がそう言うとお父さんがこっちに向かって歩いてきた。


「なんだ。」


「俺、・・・・・・・・・・お父さんと同じ道には進まない。」


「ダメだ。」


即答で返される。


「俺、やりたいことがあるんだ。・・・・・自分の水族館を作りたい。」


水族館?


「はぁー。お前は何を言ってるんだ。ふざけるのもいい加減にしろ。」


「ふざけてない!!俺は真剣にそう思っている!!・・・・・学校で、生物や化学を学んでるけど、建築についても学ぶんだ。水族館で働く人は沢山あるけど、俺は自分の手で水族館の設計をしたいんだ。この手で、何かを作ってみたい。」


私も初めて聞いた、律希の夢。


素敵な夢だと思った。


「お前は、俺のように進めばいいと言っているだろう。何が悪いんだ?いいことばかりじゃないか。」


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