ねぇねぇ、聞いて。
「・・・・・・・・・律希。出来る限り、やってみればいい。・・・・・・ただし、途中で投げ出すな。その髪も染め直せ。学校にもちゃんと行け。それが守れれば、・・・・・応援してやる。」


プライドの高いお父さんにしては、頑張って出した言葉だと思う。


「っ、・・・・・ありがとう。お父さん。」



「それと、君は・・・・・」


「仁華です。」


「仁華ちゃん。・・・・・・・酷いことを言ってすまなかった。それと、律希のこと、ありがとう。」


私はびっくりして律希の顔を見る。


律希もびっくりした顔で私を見ていた。


あのお父さんが謝って、しかもありがとうって言うなんて!!


「こちらこそ、失礼な事ばかり言ってすみませんでした。・・・・・これからは、お父さんの気持ちをちゃんと律希に言ってください。」


「あぁ、そうだな。」


そう言って優しく微笑んだお父さん。


笑った顔を見て、雰囲気が律希に似ているなと思った。

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