ねぇねぇ、聞いて。
「うん。分かってるよ。ありがとう。ってことで!!ほら、後ろ乗って。」


道端で私の前に律希が屈む。


「えっ!?私重いよ?」


「大丈夫だから。俺そんなに弱っちくないからね?」


「じゃあ、・・・・・お言葉に甘えて。」


私はそっと律希の肩を掴むとひょいっと持ち上げられた。


「わっ!高い!!」


おんぶされたら急に地面が遠くなって怖くなった。


私はぎゅっと律希の肩をつかむ。


「大丈夫だよ。そんなに怖がらなくても。落とさないし。」


「うん・・・・落とさない?」


「あははは!落とさない!!」


私はちょっと安心して律希の肩をつかむ。


そして、目の前にある金色の髪にそっと触れた。


「この髪にもおさらばだね。」


「そうだなー。染めに行かなきゃな。」


あはははっと笑う律希は今までで一番素直に笑っていたと思う。


「いつ染めに行くの?」


「んー?明日?いつでもいいけど。」


「あのね、・・・・・・・私も、ちゃんと黒髪にしよっかなって。だから、一緒に行かない?」


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