小さなポケット一杯の物語
「生きている内に知ってても、信じてないと思うし、興味すら持たなかったと思うしね。結局変わらなかったと思うよ。」

男は無邪気な笑顔をそのままに答えていた。

「ところでさぁ、人は生まれてからすでに寿命が決まっているって知ってる?」

男はまた訳の分からない質問をぶつけてきた。

「この世ではいろんな説があるからなぁ。どれが正しいんだか分からないよ。」

私は苦笑した。

< 117 / 148 >

この作品をシェア

pagetop