小さなポケット一杯の物語
「ばかな事を言うな!」

私は、声を震わせた。

「おじさんに一つ頼みがあるんだ!」

「何だ?」

「雅史!って呼んでくれないか?」

私は黙ってうなづいた。

「雅史!君は私の宝物だ!」

雅史は満足そうに笑った。

「おじさん!またいい料理創って、たくさんの人を幸せにして!おじさんなら出来るよ!今のまま終わんなよ!ありがとうおじさん!さようならぁ。」

男は手を振った。その瞬間、私は目の前が真っ暗になり、次第に意識が薄れていった。

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