小さなポケット一杯の物語
それから、茜は毎年短冊を一番上に結ぶようになったんだ。
今年も一番上に…。
そう思ったけど届かない。
いつも茜を肩車してくれたお兄ちゃんがいないから…。
高校生になった時はさすがにちょっと照れ臭かったけど、お兄ちゃんはヒョイと持ち上げて笑ってた。

『さすがに重くなったなぁ』
って言って…。
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