小さなポケット一杯の物語
そんな茜に誰かが声を掛けてきた。

『大丈夫ですか?びしょ濡れになっちゃって…これじゃ足りないだろうけど、少しでも拭いたほうがいいわ。』

茜はゆっくりと顔を持ち上げてその声の主を見つめたんだ。
その視線の先には自分は濡れながら左手には傘を、右手にはハンカチを茜に差し出している姿があったの。
それが優さん!
でもその時茜は、

『大丈夫です。』

そう冷たく言ってしまったのφ(.. )
だってその日茜は…。
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