小さなポケット一杯の物語
『あなたもじゃ、茜さん。』
そう言って、今度は茜の方へと向きを変えたの。
『あなたも一年の間、毎日欠かさずに、一日の報告を短冊に書いては、ここに来て竹の葉に結んでおった。それは、亡くなったお兄さんへ一日の報告をするためのものじゃったのう。
しかも、一日たりとも遅れる日はなかった。疲れている時も自分に負けずに、必ずここへ来ていた。たいしたものじゃ。』
神主さんはそう言うと、懐に手を入れて二本の竹の筒を取り出したの。
『二人にこれを差し上げよう。』
神主さんはそう言うと茜と優さんにその竹の筒を一本ずつ手渡したの。
そう言って、今度は茜の方へと向きを変えたの。
『あなたも一年の間、毎日欠かさずに、一日の報告を短冊に書いては、ここに来て竹の葉に結んでおった。それは、亡くなったお兄さんへ一日の報告をするためのものじゃったのう。
しかも、一日たりとも遅れる日はなかった。疲れている時も自分に負けずに、必ずここへ来ていた。たいしたものじゃ。』
神主さんはそう言うと、懐に手を入れて二本の竹の筒を取り出したの。
『二人にこれを差し上げよう。』
神主さんはそう言うと茜と優さんにその竹の筒を一本ずつ手渡したの。