小さなポケット一杯の物語
『その竹の筒の中に願い事を書いて入れて御覧なさい。叶えられる願いならその竹の筒が不思議な光を放つ。但し、願い事は三つまでしか叶えられん。
しかも、この竹の筒の存在を人に話した時点でその効力は失われてしまうから、気を付けてお使いなされ。』

茜はそれを手にしても、すぐには理解出来なくて、ただボ〜ッと見つめていたの。
そうしていたら神主さんが茜の肩をトントンと叩いてきたの。

『信じられんかね。まぁ一度試してみるがいい。』

そう言って神主さんはまたシワの奥に目を隠した。
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