小さなポケット一杯の物語
『田中です。ヨロシク!』

その新人君はぺこりと頭を下げたの。だから茜も、

『早坂です。ヨロシク。』

ってペコリと頭を下げたのね。
とりあえず一通りホールと調理場の人との顔合わせを済ませたんだけど、田中君の印象は誰にでも愛想よく、いかにも女受けするタイプに思えて、茜は好きになれなかったんだ。
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