小さなポケット一杯の物語
『茜、食べてみてくれるか?』

彼は茜の目の前に一皿の料理を差し出したの。

『店を閉める前に、常連さん達にこれまでの感謝を込めた一品をお出ししたくてな。
まずは茜に感謝を込めて作ってみたんだ。』

お皿の上には緑の野菜を葉に見立て、色とりどりの食材で花を作り、それが皿の中央で見事なまでに共演していた。
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