ホットケーキ!
「そりゃあ、さやかが大事だからに決まってるだろ?
せめて、コイツと結婚したいって思えるまでは、避妊するべきだと思うよ」

「避妊しない男ってどう思う?」

「軽蔑する。
避妊しない理由って、面倒だとか、しない方が気持ちいいからとかだろうけど、一時の感情だけで突っ走っていいのかな、って。
彼女の事、絶対大事じゃないよね。
…いきなりどした?」

「ううん、何でもない」

日和の事を、言わない方がいいような気がして、さやかは口をつぐむ。

澄翠は不思議そうにしていたが、しばらくすると、まあいいかと言うように、再びケーキを食べ始めた。


‐その夜、澄翠の携帯電話に、知らない電話番号から着信があり、出てみると由文だった。
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