ホットケーキ!
「アイツに何を言われたか知らないけど、よっぽど腹立つ事をしたんじゃねぇの?
てか、逆に嫌われてると思うぞ、お前」

冷静に言うが、

『いや、まだ好きだって!』

由文が自信満々に言うので、澄翠はドン引きしてしまい、そのまま、強制的に電話を切った。

「マジキモい」

澄翠は呟いたが、ふと、不安になった。

さやかは中学校で、どんな友だちがいたかとか、どんな先生がいて、良かったとか嫌だったとかは話すけれど、過去の恋愛について、話さない。

日和との事は聞いてきたのに、自分の事になると口をつぐむ。

一度、気になると、悪い考えは止まらず、澄翠はどんどん疑心暗鬼になっていった…。
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