ホットケーキ!
初めてのデートは…。

そこまで考えて、澄翠は走り出した-。


…閉園時間が迫っている。

「そろそろ帰ろうかな…」

ポツリ、呟く。

澄翠と付き合って、2ヶ月程しか経っていない。
想い出の場所と言ったら、すぐわかると思っていた…。

きっと、仲直りする気はないのだろう。
…まあ、もともと喧嘩した覚えもないが。

何故、避けられたのか、よくわからない。
本当に突然だったから…。

「もう、忘れよ!」

気合いを入れる為、パチンッと頬を叩く。

立ち上がり、出口に向かうと、

「さーちん!!」

澄翠が走って、こちらに向って来た。

「良かった…。
ギリギリセーフ!!」

息を整えながら、澄翠は笑う。
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