ホットケーキ!
安心していると、

「浜口(はまぐち)の隣で。
ほら、真ん中のあの髪の毛の長い子。
あの子の隣に座って」

澄翠と隣の席になった。

「よろしく!」

「…浜口 さやかです。
よろしく」

席に着く前、澄翠はさやかに手を差し出した。
握手をしながら、さやかはひきつった笑顔を浮かべていた…。


休み時間、澄翠はすぐに女子に囲まれたが、人見知りがないのか、楽しそうに話している。

「キヨ~!?」

双子の女の子が、澄翠の名前を呼んだが、澄翠はキョトンとしている。

「あの…どちら様で?」

「忘れたの?!
南(みなみ)中で3年間同じクラスだった小春日和(こはるびより)だよぉ!」

「あっはははは!
なんだよ、それ!!
変わり過ぎだから、お前ら!」

澄翠は、小春日和を見て、笑い出した。
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