「またね」って約束しよう
「…ヨウを探しに行く。」
そうしなきゃダメな気がした。
今、ヨウの所に行かなくちゃ今より距離ができてしまう気がした。
どうして、ジンもヨウも私を傷つけるのに、そんなに辛そうな顔で涙を流すの…?
今の私の頭を支配するのは、
襲われた事でもキスの感覚でもなくて
最後に見た、ヨウの泣き顔だった。
ユウとヤヅキと外に出て手分けして探すことになった。
こうしていると、出会ったばかりの日を思い出す。あの日もこうやってヤヅキとルキとヨウを探した。あの時は、ユウの事はまだ知らなかったのに、今度は一緒に探してるなんて、不思議な気分。
しばらく走って公園に差し掛かった所に、一瞬ルキの姿が見えた。走っていこうかと思ったけど、一瞬見えた人影に躊躇い私はつい隠れてしまった。
この壁の先にルキとヨウがいるのに、ヨウに言葉をかけられない。