「またね」って約束しよう
痛いのは、慣れてるつもりだったけどさすがに限界みたい…。
掴まれていた髪が解放されると、立っているのも難しくて、座って壁にもたれかかった。
「……じ、んっ私の事、好き…?」
あの時の言葉は嘘なんじゃないかと思いたくて、好きだと言ってくれるのを心の片隅で期待した。
あの頃のような君の優しい声が聞きたい。
でも、返ってきたのはイエスでもノーでもなかった。
「……っごめんな、美桜」
手に絡みついた私の髪を見て、呟いたその声は、
涙に濡れていた。