「またね」って約束しよう

小春 雅也。



三つ上の私の実の兄で、唯一の家族。




マサ兄が家に帰って来なくなってから私がジンと暮らしていたせいで、会っていなかったし、帰ってきてもマサ兄は居なかったからあの日から一度も来てなかったのかな…。




今までの時間を埋めるように私達はテーブルを挟んだ椅子に座り話し込んだ。




「それで、美桜はどうやって抜けたの?」




「抜けたって?」




「……漆黒から」
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