「またね」って約束しよう

足元がふらつき通行人と肩がぶつかってしまった。




「ぁっ…ごめー…」





踏ん張る気力もなくドサッと倒れ起き上がることが出来ない。




「ちょっ…君?大丈夫?!」



何とかしなきゃいけないのに…




「っ…ほっとい…て」




体が言う事を聞かない。



もう、このまま死んでもいいと思った。




悲しんでくれる人なんて居ない。




必要だと手を伸ばしてくれる人もいない。




いても居なくても同じだ…。




視界がぼやける中で、さっきの人の声だけが残っていた。




そして、意識を失った。
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