魔王木村と勇者石川
「ね~、私が誉ちゃん拾ったのってちょうど200年前だもん~」
「そうですね。懐かしいです。あ、自己紹介が遅れましたね。出海誉と申します。迷先輩のもとで魔女見習いやってます。ついでに、この城で文官やってます。よろしくお願いしますね。」
思い出したように自己紹介をした誉は一応ぺこりとお辞儀をした。
「へえ、じゃあ、やっぱり同期なんだね。よし、きっと二人はよい友達になるよよよ!」
「うんうん、仲良くしようね~。同期の存在はなかなか心強いものだよ~」
蛍と迷がうんうんとうなずく。
そして、ひとしきりうなずいてから弟子たちを見ると、気付かぬうちに結託して仲良くなっていた。
「わかります!わかります!!大変ですよね!」
「そうなんですよ!わかってくれますか!!」
とても盛り上がっている、とても。
そう、先輩たちについての苦労話で。