魔王木村と勇者石川
さーて。真面目にやりますか。
イエロー花粉を掃除機で吸って、机を並べて、テーブルクロスを並べる。
後は、料理を抜かせば装飾くらいか。
「じゃあ、折り紙で飾り付けを作ろうか」
そう言って、和やかに鶴を折り始めた一同。
「あー、お腹すいたー」
「冬城、こっちがお前仕事してんのにそういうこと言うなよ」
「えー?」
「それに、お前魔王様の食事食っちゃったんだろ?」
「あー、うん。それ内緒な」
「分かってるって」
「どーもー」
「お前なんか、パン一つで充分だ」
「パン、パン、パーン♪パンでお腹がパーン♪パーン♪」
エンドレス、パン。
最早、放置プレイの早本くんである。
蛍もバックミュージックとして聞き流しながら、鶴はもう十分かと折り紙の本に載っていたウサギに挑戦する。
冬城くん以外もそれに合わせて、ウサギに挑戦し始めた。