魔王木村と勇者石川



迷の発言になぜか目を丸くする白山さん。自称腐れてない二人は首を傾げた。

代表して迷が聞く。


「なーに?」




「あの………それ、本人たちに全部内緒のものなんですかっ?」




「当たり前じゃーん」

魔王と勇者をターゲットにしていながら、軽く犯罪行為を肯定する二人に白山さんは叫ぶ。



「それって、立派なストーカー行為じゃないですかっ!」



「あっ、気づいちゃったー?」

「気づきますよっ」

発狂ぎみの白山さんに、迷と蛍は顔を見合わせた。

お互いのニンマリ顔に確信する。

二人が考えていることは同じだ。



「「………白山さんの突っ込みも良い」」



「やめてくださいっ!」

切実な叫びに迷と蛍は笑った。



「「えー?」」

こうして、白山さんはその不気味な笑いに、敗れたのであった。



あくまで私のことは撮らないで下さいと念を入れてからだが。



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