魔王木村と勇者石川
「ってか、石川くんのリュックだけ重そう」
「あー、そうだねー」
「迷、なんか良い案ある?」
「えっ?そんなの魔法で軽くして上げれば………いや、最初はそのままがいいかもねー」
「あー」
「「ブツクサ文句言いながらも、重いの持ってる石川くんも良い」」
「でしょー」
「あとあと、木村くんのには石川くんの微糖コーヒー入れとこう?」
「いいねいいね~」
「うん、平等って大事」
「え、そういう理由?」
「え?」
なにはともあれ。
こうして、鶴野くんは二人の悪い魔女の策略に気づかずに、ブツを渡してしまうのだった。
全ては整った。