同居人は国民的アイドル
「廉くん」
「………なに」
「あの…………
ベッド、半分使っていいよ?」
…………言っちゃった。
言ってしまった。
こういうのって、言った後に恥ずかしくなってくるパターンだよね。
現に、何だかやってしまった感がすごい。
廉くんは何も言わない。
これはもしかすると、いやもしかしなくても、やらかしちゃったやつなんじゃ…………
いつまで経っても何も言わない廉くんに心がヒヤヒヤしてくる。
しばらくそんな背中を見つめていると、背を向けていた廉くんが突然くるっと振り返った。