同居人は国民的アイドル
私がベッドで、廉くんがソファーで。
それぞれ横たわったまま向き合う体勢になって、思わず顔が赤くなった。
さっき頭まで被っていた布団で、今度は顔の半分くらいまで隠す。
「…………お前さぁ、」
こっちを向いたものの、何も言わなかった廉くんがついに口を開いた。
「な、なに?」
「襲われたいの?」
…………へ?
廉くんの口から飛び出した予想外の言葉に目が点になる。
お、襲われたい? 私が、廉くんに??
「い、いや…………別にそういうわけじゃ」
「いきなり男の部屋に入ってきたり、そういうこと言ったり。
誘ってるとしか思えないんだけど?」
さ、さ、さ、誘ってる!?!?
私が廉くんを!?!?!?
んなわけあるか!!!!!!
そう叫びたいけど、あまりの出来事になかなか口が開かない。
布団で顔を隠して固まってる私を見ながら、廉くんがソファーから起き上がった。