同居人は国民的アイドル




なんだかんだで廉くんは顔に出やすい。




「え〜、廉くんトマト好きなんだ!」




「私もトマト好き!
廉くんとの共通点見っけ〜〜」





こんなにわかりやすいのに、みんなに気づかれてないのが奇跡だよ。




ほんとにプロ意識が高いのか低いのか。




若干私が呆れている間にも、トマトプリンは廉くんの前へと運ばれていた。




『それではせっかくですので松川さん、こちらのトマトプリン召し上がってみてください!』





ここで嫌だなんて言えるわけがない。




画面の端には斎藤農園のご主人と思われる方がニコニコしながら見てるし。




廉くんも覚悟を決めたのか、若干引きつった顔のままスプーンを手に取った。




『いただきます』





廉くんがそーっとプリンをすくい、スプーンを口に入れる。




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