同居人は国民的アイドル
里華はただの同居人。
お互いの親の都合でしょうがなく一緒に住んでるだけ。
そんな相手に少しでもドキッとした俺は絶対に間違ってる。
久しぶりに生まれた、そんな感情を振り切るように俺はまたソファーに座った。
そのまま、ソファーに置いていた携帯と近くにあったクッションを手に取る。
「……ん?」
クッションの下に何かある。
クッションをどかし、姿を現したそれは…………
「本?」
やたらピンクのハートが飛んだ本。
『恋愛メカニズム 〜恋をするとはどういうことか〜』
クッションの下から出てきたのは、そんなタイトルの本だった。
「………なにこれ」