同居人は国民的アイドル
さすがにこれだけで落ちるほど廉くんは簡単じゃないと思うけど、
とりあえず変じゃないことがわかって安心した。
ロングの時は知らなかった、首もとに当たる風を感じながらふと由奈の横を見る。
あれ?
見慣れない袋。
私が髪を切る前にはなかったはずだ。
なんだろう…………
「ねぇ由奈、これ何?」
袋を取り上げて何気なく由奈に聞く。
すると、由奈の顔がわかりやすく赤色に染まった。
「ちょ、返して!!
違うからっ!!!別に何もないからっ!!」
なになに、この慌てっぷり。
「違う」って何が違うんだろ。
不思議に思いつつも、由奈に背を向け袋を開く。
中には、ピンクやオレンジなどの淡い色がたくさん。